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ストーリー |
チュン(李修賢)はいつも型破りな捜査で周りを困らせている巡査部長。しかし実力はあるため周りのものからは信頼されている。そんなある日、新しい警部がやってきた。規則通りに物事を運ぶ彼にとって、チュンは厄介ものに過ぎず、チュンはチュンで彼と対立していた。いつも通り型破りなスタイルで独自の調査を進める彼は、ある日車の窃盗犯ワー(周星馳)を逮捕する。彼が盗んだ車が事件に使われたことから、彼が大きな組織に関係しているように疑われる。チュンはワーを利用して組織の中核に近づこうと試みる。事件に巻き込まれてしまったが、なかなかチュンを信用できないワーだが、チュンと行動を共にすることで、次第に2人の間に友情が芽生え始めた。 徐々に事件に巻き込まれていくワー。チュンはもう少しで主犯格を逮捕できるところまで来たのだが、肝心なところに対立している警部が登場。ワーとの間に築いた友情さえも無視し、自分勝手に事件を解決しようと試みた。そしてワーは銃撃戦に巻きこまれ、銃弾が胸に・・・! |
感想 |
この作品が周星馳のデビュー作という説もあるが、一応劇場公開されたものとして数えると、「血と報復の掟」よりも後で劇場公開されたようなので2作目としておこう。ということで、いきなりこの作品で台湾金馬奨最優秀助演男優賞を獲得している。確かに粋はいいが情に厚い若造を上手く演じている。それにしても周星馳のコメディアンとしての作品から彼のファンになった私には、初期のシリアス路線作品がなんともいえず、貴重である。演技もどことなく初々しく、微笑みながら映画を見ている私は一体・・・。(笑) 共演している李修賢は、周星馳の才能に目をつけ、映画出演へ誘ってくれた人の一人である。当時は香港を代表するコメディアン俳優になると思っていたのだろうか。この映画では周星馳もいいが、李修賢もいいキャラクターを演じている。ラスト、周星馳が撃たれて死んでしまったと思いこんだ李修賢は、思わず救急車の中で号泣している。何だか演技とはいえ、プライベートでも彼は涙もろそうに感じるのは私だけだろうか。(笑) 映画自体の作りはちょっと古い香港ノアールものだが、ストーリーもわりとまとまっているし、それでいてノアールものには欠かせない成奎安もちゃんと出演しているのがうれしい。 やはり初期のころの周星馳作品を見ると、コメディアンとしての彼ももちろん素敵だが、またシリアスものの彼も見てみたいと思う。いい脚本さえ彼の目に止まれば絶対シリアスものでも売れると思うのだが、香港では、映画俳優というよりも、やはりコメディアン俳優というレッテルをはられてしまっているのか。再びシリアスものに出演にてくれたら、また違う層のファンが増えると思うのだが。。。 |