開店したばかりの美容院に勤める陣（張學友）のもとに、友人のシン（周星馳）とシウ（莫少聰）が訪れる。この美容院の隣にある理容室の経営者（呉耀漢）はハンサムなため、次々と若い女性が訪れるこの新しい美容室を気に入らない。何かと喧嘩腰の２店だが、３人は理容室の娘、亜英（張敏）に人目ぼれしてしまう。何とか父親と仲良くなり、亜英を恋人にしようと３人はそれぞれアプローチする。

ある日、彼女の家で夕食会を開き、何とか父親と仲良くなろうとする３人。酔っ払ったおかげで、何とか父親の方も認めてくれるのだが、事態は思わぬ方向へと進む。酔っ払ってしまった３人は亜英と同じ部屋で一夜を明かす。そして数日後、亜英が妊娠していることが発覚するのだ。３人は自分が父親だと信じ、亜英と３人の共同生活が始まる。本当の父親は一体誰なのか。また亜英は誰を父親に選ぶのか…。

周星馳映画３作目にあたるこの作品で初めてコメディに挑戦した周星馳。共演者に張學友、莫少聰というのもうれしいところ。ちなみにこの２人とは後で再度競演する。ストーリー自体、わりとありふれているのだが、期待を裏切らず、予想通りに展開されていく。ラストはやっぱりな～といった感じで予測できてしまったのが残念だが、へんなどんでん返しをもってくるよりはマシかも。まだ初々しい周星馳のコメディだが、この頃はまだコメディ映画で人気を博すとは想像できないくらい、いたって普通の演技が見られる。逆に言えば、この頃だからこそシリアスものやアクションが受けたのかも知れないが…。

周星馳の他、とにかく張敏が初々しい！私が周星馳映画を見始めた「鹿鼎記」「逃學威龍」あたりの張敏よりも抜群に初々しく(若いから当たり前だが(笑))、３人が人目ぼれするのもわかる気がする。また呉耀漢の共演もうれしいところ。70年代の香港コメディ映画を制覇したMr.Booにも出演していただけあり、コメディ映画の象徴とさえ感じてならない。