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ストーリー |
阿郎(周星馳)は覆面刑事として毎日おとり捜査に繰り出していた。そんな彼は自分がどんな仕事をしているのかも恋人に伝えることができず、恋人マンディ(周慧敏)との距離は遠くなるばかり。そんなある日、盗品ダイアモンド取り引きの仲介人、阿飛(陳惠敏)に近づき、最近盗まれたダイアモンドの行方をさぐるよう上司(李修賢)から指示される。 マンディとの関係が気になる中、捜査は開始された。名も聞いたことのない阿郎との出会いに戸惑い、最初は彼のことを無視していた阿飛も、取り引き相手で阿飛を追っている大胆(成奎安)に教われた時に命を助けられ、徐々に阿郎に心を開いていく。そして心を開いてくれた阿飛に対して自分の身分を偽っていることに悩む阿郎。阿飛は若い頃の自分を阿郎の中に見ながら、彼の恋人との関係にアドバイスしたりする。そう親身になってくれる阿飛と兄弟の契りを交わした阿郎は、ますます任務のことを忘れ、阿飛との関係に悩むこととなった。 大胆に追われる身である阿飛はついに逃亡を決意する。取り引きに失敗していた時手にしたダイアを現金に換え、逃亡しようと阿郎に一粒のダイアを渡す。しかし阿郎は任務を遂行し、阿飛の行動を上司に報告しなければならなかった。警察と大胆に追われる阿飛と阿郎。そして阿郎の恋人マンディは結婚してカナダに行くと、カナダ国籍を持っている男性と結婚しようとしていた。 |
感想 |
この作品は、周星馳作品のシリアスアクションものの中でも特に演技力が高い作品ではないだろうか。もともとコメディ俳優として売り出そうとしていたわけではなかった周星馳だが、「一本漫畫闖天涯」あたりのコミカルな演技が買われて、コメディへと転向していったといわれている。そういった意味でも、彼の初期の作品は非常に貴重であり、演技もなかなかである。この作品は周星馳らしさのでている作品とは思わないが、それでも内容的にはなかなか気に入っており、ストーリーもわかりやすい。まぁ悪く言えばどこにでもあるようなお話。ちょこちょこと出てくるコミカルなシーンは今後の星爺をうかがえる。監製を担当している李修賢が脇役でちょこっと登場しているのも見逃せない。ストーリーはちょっとチープな感じもしないでもないが、ラストはわりと盛り上がっているのでなかなか気に入っている。それにしても、この映画でも悪役として登場するのは成奎安。最近はそうでもないものの、80年代〜90年代のノアールものなどは必ずといっていいほど登場する。普段は悪役ばかりやっているため、すぐに殺される役が多いのだが、他の映画を見るとまた生き返っているので(当たり前やん!)どうも変な感じがする。(笑) たま〜にコメディ映画などに出演することもあり、楽しい俳優さんである。 ところで、香港人はカナダに移民しやすいと聞くが、この映画でもカナダに住んでいる人と偽装結婚しようとヴィヴィアン・チョウが奮闘するエピソードがある。自分がアメリカにいた時、とある友達にアメリカに住みたいよ〜と話したら、誰かと偽装結婚すればいいのに、と真顔で言われたことがあった。みんなそうしているといわんばかりに平然と言っていたのがショックだった。結婚そのものの価値が日本とは違うんだと実感。まぁこの映画の中では単に周星馳を困らせようとしているだけなのだが・・・。(笑) |