標（董驃）とチン（馮淬帆）は刑事コンビ。ある日事件に巻き込まれ、標は忍びこんだドラッグ密輸の現場で殺されてしまう。いったん天国にいった標だが、自分の死に納得がいかず、犯人を見つけ出すため地上に戻ることとなる。地上では、警察学校出たての新人警官であるシン（周星馳）が彼の救世主(!?)として待ち構える。シンとチンはコンビを組むこととなるが、なかなか２人の関係は上手くいかない。シンの前に急に現れた標に戸惑いながらも、何とか標を殺した犯人を見つけ出そうとする。そんな時、シンは上司であるチンの娘、ユンに恋をする。。。標、チン、ユン、そしてシンの四角関係が面白おかしく展開されていく。そうこうしているうちに、標を殺した犯人を突き止め、ラストのアクションシーンへと突入するが・・・。

映画の出来よりも、まずうれしいのが大好きな周星馳と董驃（トン・ピョウ）の共演である。70年代、いやそれ以前？から香港映画で活躍してきた名役者、トン・ピョウとくれば、面白くないわけがない。彼が登場するだけで楽しめてしまうから私も相当の幸せ者だ(爆)。ストーリーはそれほど新鮮味もなく、展開もワンパターンではあるが、香港映画ならではの細かなギャグがちりばめられているため、くすくすと笑えるシーンが多い。トン・ピョウネタでいえば、もともと彼は競馬の解説者だったため、彼が出演する映画にはわりと競馬シーンが登場する。この作品も、巡回中の車のカーラジオから流れる競馬解説シーンが印象的。現在でも競馬の司会などをこなしているそうだ。

ストーリー展開がかなり豪快で、無理がある部分が多いがそれは香港映画だからということで言い訳しておこう。ラストのアクション・シーンもそれなりに見せてくれるので悪くはない。いわゆる周星馳映画独特の「無厘頭」といわれるナンセンスギャグはそれほどないので見やすい作品である。しかし周星馳の魅力はもう少し出されてもいいかもしれない。馮淬帆の方がキャラクター的に笑えてしまう。