中国本土からタットおじさん（呉孟逹）を尋ねて香港までやってきたシン（周星馳）は超能力を自由に操る青年だ。ギャンブル好きなおじさん（通称ブラッキー）は、ひょんなことからシンの超能力をギャンブルで活用しようと企む。お金もなく何もやることがないシンはおじさんにまんまとはめられ、ギャンブルの道へ入ることになる。ひょんなことから知り合ったイーモウ（張敏）に一目ぼれしたシンは、何としてでもギャンブルの試合に勝ってイーモウとデートしようとがんばる。そしてブラッキーはシンが恋をしているのをいいことに、何とか世界ギャンブル大会にシンを出場させ、優勝させて大もうけしようと企むが・・・。

パロディ版ゴッド・ギャンブラーの第１作目。元祖「ゴッド・ギャンブラー」を一応パロディにした作品ではあるが、ばかにできないほど面白い。個人的にはこの後できた２作品の方が好きではあるものの、この作品も十分に楽しめる内容となっている。オリジナル「賭神」のビデオでチョウ・ユンファを研究。登場シーンはスローモーションになっているからといい、登場する時は必ずスローになるのが笑える。またパロディとしてではなく、この作品のオリジナルのギャグも満載！この後のギャンブラーシリーズでも引き継がれるスローモーションギャグ、そしていかさまの数々の原点がここにある！(笑)

この作品で一躍大スターとなった周星馳。もう彼の勢いは止められないといわんばかりに大ヒット作を世に送り出していくわけだが、その原点がこのパロディ映画だったとは。パロディもばかにしたものではない。なにしろオリジナルである「賭神」の興行成績を抜いてしまうほどの勢いなのだから・・・。オリジナルを監督した王晶は、周星馳ギャンブラーシリーズ２作目である「賭侠」からみずからメガホンを取っている。