龍（莫少聰）は刑務所から出所し、中華レストラン「龍鳳茶樓」で働いていた。そこへ刑務所の中で知り合い、先に出所していた馳（周星馳）がやってくる。夜毎ナイトクラブで遊んでいたが、ある日クラブでジジという女性と出会う。龍は彼女を誘おうとしたがジジは男性に対する信頼をなくしており、なかなか心を開かなかった。ある日、クラブで起きたトラブルで襲われそうになったジジを助けてくれた龍に、少しずつ心を開き始め、２人はお互い愛するようになる。

一緒に暮らすようになり、結婚も考え、幸せに暮らすはずの２人だったが、住む世界が違う２人は自然に溝が深くなってくる。以前愛した人に裏切られたジジは、龍との将来に賭けることが出きるのだろうか。そして２人の関係がすれ違う時、馳のおじ（呉孟逹）の命が狙われ、馳は敵討ちに行くことを決意する。そして龍は・・・。

映画の主人公は明かに周星馳ではなく莫少聰である。てっきり周星馳だと思っていたのだが違ったようだ。周星馳は劇中チンピラを演じているが、これがちょっとイケてない。ベビーフェイスゆえに全然ワルに見えないのだ。それに対してマックス・モクもかなり強烈。可愛い顔をしながらかなりセクシーな役柄を演じている。星仔出演の作品にはそれほどラブシーンがないが、この映画は見事にマックスがラブシーンに挑戦している。ちょっとびっくり。しかしその方がストーリー上盛りあがって効果的。しかし後半から作品の作りは雑になっている。同じ回想シーンが何度か繰り返されるし、主人公２人の仲が親密になってからの展開が早いこと早いこと！(笑) 脚本からすると、盛りあがるのはわりと最後の方だと思うのだが・・・。

コメディ映画ではなく、シリアスなものであり、周星馳映画としてはまずまずの出来かもしれない。エンディングテーマ曲を歌っているのは劉徳華と陳加玲。意外なクレジットを発見したのはうれしかった。