Legend of the Dragon
龍的傳人 (1991)
原題:: 龍的傳人
英題:: Legend of the Dragon
キャスト:: 周星馳, 毛舜[竹/均], 元華, 梁家仁
スタッフ:: 李修賢 (導演)
ストーリー

師匠(元華)の元でカンフーを修行している小龍(周星馳)とモウ(毛舜[竹/均])。テレビに映るだけではしゃいでしまうような田舎者の小龍を本当に強くさせようと、父親である師匠は、たまたま訪れてきたおじ(梁家仁)に頼んで香港へ連れていってもらった。おじはギャンブルに明け暮れる毎日を送っており、巨額な借金が貯まっていた。小龍のビリヤードのセンスを見抜いたおじは、何とかビリヤードでお金を稼ぎ、借金を返そうと企む。賭け事のためにはビリヤードをしない小龍だったが、自分のゲームに賭けられていることを知り、遂にはゲームに負けてしまった・・・。

一度は町に戻って普通に暮らそうとしたのだが、このビリヤードの賭け事で、師匠が所持する土地を奪われてしまい、みんなは行き場を失ってしまう。そして再び香港へと旅立ち、土地を取り返そうとビリヤードで勝負するのだが・・・。

感想

ビリヤードを題材にした映画とは、なかなかよく考えたものだ。しかしなぜビリヤードにしたのかは不明。(笑) 作品全体にパロディの雰囲気が出ていてとても楽しめる作品である。チャウ演じる主人公の名前は小龍。ブルース・リーから取られている。チャウ本人もブルース・リーの大ファンで、ファンクラブのメンバーでもあるというからすごい。香港スターのほとんどがブルースのファンであることはいうまでもない。さて、ブルースを意識した作品かと思いきや、父親にカンフーを教わっているというところ、父親演じる元華が傘を使ってカンフーを披露しているところから、黄飛鴻をパロっているのが伺える。また劇中「ゴッド・ギャンブラー2」のパロディなどで、いわゆるセルフパロディも披露。さすがはチャウだ。また個人的には相手役の毛舜[竹/均]がチャーミングで気に入った。毛舜[竹/均]はこういったユーモアあふれるコメディセンスが気に入っているが、シリアスものも演じてしまうのですばらしい。

これだけの魅力はあるのだが、ストーリーはやや不調。作品全般は何やら田舎者チャウをメインとしたお話なのだが、どうみてもチャウが田舎者には見えない。(笑) 田舎者のフリをしてもやはりチャウはチャウなのだ。それにストーリー後半は急にモダンな展開になるのでついていくのがちょっと難しかった。そして話が進むにつれ、急にモダンな考えを持つようなところも香港映画らしくちょっと不自然。(^O^) しかしだからといってつまらないわけではない。パロディやギャグを詰め込んで、映画全体を盛り上げようとしているのはわかるし、確かに楽しめるのは確かだ。少し消化不良気味の展開ではあるが、ギャグセンスだけをみるとなかなか笑える。


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