Royal Tramp I
鹿鼎記 (1992)
原題:: 鹿鼎記
英題:: Royal Tramp I
キャスト:: 周星馳, 張敏, 呉孟逹, 邱淑貞, 陳百祥
スタッフ:: 王晶 (導演/編劇), 蕭若元 / 向華勝 (監製)
ストーリー

清代康煕初期。反清復明を目標に、天地会などが漢族を弾圧したアオ・バイ(徐錦江)の命を狙っていた。またアオ・バイの行き過ぎた行為により、皇帝さえもが彼の暗殺を考えていた。そんな時代に、花街の宿で小話をたしなんでいた韋小寶(周星馳)はひょんなことから天地会の総師、チェン・チンナンの命を助けたことから出会い、彼の弟子となる。天地会の目的は、アオを暗殺して満州族を追い出し、国を取り戻す(反清復明)こと。そしてそれを口実に、皇帝から四十二章軽を盗み出し、清の宝をいただいてから明を復興させようというのだ。その計画にさっそく韋小寶が乗る。皇宮に太監として進入する。皇帝の腹心であるハイ・ターフー(呉孟逹)に命じられ、皇宮内ではチュンと名乗ることに。そしてさらにターフーは、太后の宮から四十二章軽を盗み出せ、と命じた・・・。

皇宮に忍び込む韋小寶。そこで偶然にも皇帝、そしてチェンニン姫(邱淑貞)と知り合いになり、いつのまにか皇帝の御前密偵という肩書きをもらう。その後腹心となってアオの暗殺を試みるのだが・・・。天地会としての役割を果たしつつ、かつ皇帝との距離を保ち、結局鹿鼎公の肩書きを得る。ひょいひょいと肩書きをもらい、昇進する彼だが、平和な日々?もつかの間、ターフーと馬の合わなかった太后(張敏)は、実は神龍教の使いだったことが判明。そしてこの神龍教との出会いが韋小寶の将来に大きくかかわってくることを本人は知る由もなかった・・・。

感想

原作は武侠小説家の中でも秀でて人気のある金庸。彼の作品はいままでに幾度となく映画化、ドラマ化されてきたが、この作品も例外ではない。今をときめく!トニー・レオン主演でTVドラマ化されたこの作品は、中国大陸で特に抜群の人気を博している。なんでもシンチーの韋小寶がいままで劇化されたものの中で一番のはまり役だと評判高い。自らの作品を映画化する際には厳しい評価をつける金庸だが、彼はシンチーの韋小寶をどのように評価しているのか気になるところである。

映画自体は古装片超大作といった感じで、この時代の古装片ブームのトップをいくものであろう。キャスティングも豪華そのもので、さすが王晶監督である。コメディはもちろんだが、それ以上にアクションを見せてくれるところもこの作品の魅力であろう。音楽も結構よく、冒頭のクレジットから普段の香港映画よりもお金をかけているといった感じ。(笑)

ちなみに続編にあたる神龍教はこの作品が公開されてから2ヶ月ほど後で公開されたという、まさに香港映画ならでは。オールスターを起用しているが、本作と続編のヒロインが違うところがミソである。本作の重要人物を演じている張敏は、助監督も務めているようで(エンディングクレジットより)当時は幅広く活動していたようだ。「ロイヤル・トランプ」という邦題でDVDリリースもされていることなので、未見の人にはぜひオススメする。また金庸の原作「鹿鼎記」も翻訳されるようで、こちらにも期待したい。


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