■ 香港映画と私


おそらく、映画ファンの多くの方々は、一度は香港映画にはまったことがあるのではないでしょうか?特に80年代〜90年代前半、ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウの3人が絶頂期だったころの香港映画はまさに絶頂期と言え、どの映画を見ても質がよく、最高のアクションを展開していました。そんな中、当然私もテレビでジャッキーを見るようになったのです。かれこれ10数年前になりますが、小学生の頃は、テレビでジャッキーや御三家(ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウ)の映画が放映されると、次の日にこぞってみんなでマネをしたものです。(酔拳だとか天中拳だとか・・・)ストーリーもわかりやすく、単純かつアクション付きということで、子供の私にも非常になじめる映画だったのです。映画ファン歴15年ほどになる私ですが、初めて映画館で見た映画は、ジャッキーの「九龍の眼」でした。(^^ゞ

御三家の人気もややおさまると、テレビで香港映画が放映されなくなり、自分もハリウッドやヨーロッパ映画に時間を費やすようになってしまい、香港映画からはしばらく離れていました。香港映画界も衰退しては来たものの、90年代後半に入り、「恋する惑星」「天使の涙」などなど、今まで私の中にあった、カンフー映画だとかアクション映画などというイメージを一気に吹き飛ばしてしまうような映画が続々公開され、香港映画界の興行成績も記録的なヒットとなっていきました。

さて、私があえて香港映画のページを起こした理由ですが、これは周星馳にあります。(笑) 数年前にテレビで放映された周星馳主演のコメディ「008/皇帝ミッション」という映画を見て以来、すっかり周星馳という俳優のファンになってしまい、その後、ネットを介していろいろと調べていると、私が欧米映画に夢中になっていた90年代に爆発的な人気を博した、代表的な香港俳優ではないですか!ということで、また香港映画を見始めたというわけです。話題になった「恋する〜」などもみましたが、私にとって、香港映画というのは、やはり「アクション」「カンフー」そして「笑い」。この3つが重要な要素みたいです。。。

現在の香港映画界ですが、残念ながら、国の経済も悪いため、映画界も衰退してしまいました。前は1年に10本くらい映画を作っていた周星馳も、今となっては年に1、2本のペースとなってしまったほどです。最近は、ネットビジネスで香港経済の巻き返しも計っているので、その波が映画界にも影響を与えればいいのですが。また、ハリウッド進出したジャッキーやジェット・リー、ジョン・ウーなども、なかなか好調。アジア人の彼氏を持つ白人女性も増えているほどで(一種のトレンド傾向にあるらしい)、アジアン・パワーの見せどころ!

ということで、意外と長いお付き合いをしている香港映画。これからもまたがんばってほしいところです。やっぱり私は、カンフーをふんだんに使った時代劇もの(古装片)が好きだな〜。

香港映画の魅力

香港映画の魅力は人によってそれぞれだと思いますが、あえてここでは私が香港映画に魅かれる理由を挙げておきましょう。

1.出演者全員人間じゃない!

作品にもよりますが、私が好んでみる香港映画、つまり古装片(時代劇)アクションには、普通の人間は出演していません。多分彼等は宇宙人でしょう。(笑)彼等は飛びまくります。鳥よりもすばやく、スーパーマンよりも小刻みに飛びまくり、時にはぐるぐるとドリルのように回りながら、挙げ句の果てには周りの自然をも破壊します。よくみるのが、外での戦いの場合、岩山をがきがきと破壊し、民家をも破壊します。(いいのかなぁ。。。)そして、散々破壊した挙げ句に、これでもか!といわんばかりに炸裂する非人間的な技!やはり彼等は宇宙人!10数メートルも浮いたままで、戦う彼等を宇宙人と呼ばずしてなんと呼ぶか!(笑) また彼等はすごいです。相手が突き出した槍や剣の上をひょいひょいと小走りに走り、切り抜けることさえもできます。刺されても吐血しつつ、死なないし。ハリウッド映画の暴力的なシーンはよく問題になるけど、残酷なシーンなら香港映画も負けていないかも。(^-^;;; そして何といっても彼等の「気」のすごさには呆気に取られます。「はぁぁぁっ」と雄叫びを上げれば、敵の周りが爆破するくらいの威力の持ち主が多い。まるで周りに爆弾を仕掛けているみたい!(爆)それほどの力を持つ人がこの世に存在していたら、今頃この世は存在していないと思う。。。(参考:水滸伝などナドetc...)また、忘れていけないのが赤ん坊老人の強さ。やっと歩き出したかなっていうくらいの赤ん坊が急に剣を振りかざすのなど朝飯前。しまいには帯やロープに縛られてヨーヨーのように扱われるのがすごい。おいおい、これはさすがにまずくないかい!?(^-^;;;(参考:新少林寺伝説←この映画は出演者みんな、並みの宇宙人ではないので必見!)また、ちょっと目立った老人が出てきたら、間違いなくその人は武術の達人。最初はとぼけていても、数分後には軽やかな技を次々と披露。とてつもなく強い!(参考:スウォーズマンなど)そして自分の秘儀を主人公に教えて去っていってしまうという。。。第一会ったばかりなのに、そんな簡単に自分の技を教えてもいいのかなぁ。。数ヶ月じゃぁ武術は身につかないと思うが・・・。まぁ身につけてしまえるのも、宇宙人のなせる技なのでしょう。

2.アクション長すぎっ!

これも古装片に限っての話ですが・・・。さすがは宇宙人。持久力と忍耐力があります。 もちろん生命力もありあまりすぎ。欧米人はすっきりさっぱり、短いアクションが好きみたいですが、香港人はその逆で、長くてねちっこいアクションがお好きなようです。(私もどちらかといえばそうかな。。。)大抵のアクションものは、戦っても戦ってもまだ戦っている!(笑) なかなか持久力があるようで、全然ない自分だと、見ているだけで息切れしてくるくらいです。それにしても彼等の生命力もすごい。刺されて流血してもまた普通に戦い始めます。体をまっぷたつに切られても話すし!(爆) (参考:水滸伝)そこまで生命力があるなら、死なないと思うが、普通・・・。(^-^;;;

3.アジア的「笑い」

さて、人間的な映画の魅力としては、何といってもアジア的な笑い。アメリカン・ジョークがなかなか理解できない私は(それでも笑えるようになってきたが)やはり単純に笑えるアジアの笑いが好きです。特に香港映画は単にばかばかしいものが多いのですが、逆にそれが心置きなく笑えるので、見ててなんです。(苦手な人も多いでしょうが・・・)つくづく「自分はアジア人だなぁ」なんて、訳の分からないことを感じてしまうんですよね。(笑) また、古装片のような、シリアスものでも、あまりにすごすぎる非人間的な技をみると爆笑してしまうという・・・。さすがは香港映画です。(^◇^)

4.下町の情緒あふれる感覚

古装片であれば特にそうですが、人間感情が非常にあからさまに表現されています。 師匠に対する尊う気持ちや、愛情などなど・・・。現代の私たちが忘れかけている人間的な感情をストレートに表現しているので、 とても心うちます。また香港と日本って以外と似ている部分が多いのか、いわゆる下町の情緒あふれる風景を思い出させてくれる時もあり。(参考:月夜の願い)

これらの魅力が私を香港映画のとりこにさせます。って、全然周星馳映画とは関係ないのですが。(笑) やっぱり私はいつまでたっても、アクション映画が好きなのかしら。(笑) これを機会に香港映画の観賞をオススメします!


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