ここでは、私が最近見たアジア映画の感想をUPしていこうと思います。
感想はあくまで私個人が感じたことを書いているので、辛口もあり。
※できる限りネタバレには気をつけますが、物によっては若干あるかも・・・。ご了承ください。。
※評価:★★★★★満足! ★★★★上出来 ★★★普通 ★★物足りない ★もう見たくない
003. ウィンター・ソング/ 如果.愛 (2008/JPN) ★★★
cast : 周迅(ジョウ・シュン), 張学友(ジャッキー・チュン), 金城武, 曾志偉
staff : 陳可辛(ピーター・チャン)
しばらくアジア映画を見ていないと、あんなに面白いと思っていた映画も夢から覚めたようにじっくりと作品の質を考えてしまうのは、やはり昔のアジア映画と比べて格段に予算もあるからだろうか。お金をかけるのであれば、それなりの作品を求めてしまうのが人間の欲というもの。陳可辛監督が手がけた映画は昔はよく見ていたが、この作品の評価はどうだったのだろうか。映像はChristopher Doyleが手がけており、相変わらずスタイリッシュに仕上がっているのだが、やはりもう少しわかりやすいストーリー展開にしてほしかった。現実なのか夢の中なのか・・・その中間を描きたかったのか、そうでないのか・・・。最後まではっきりしない結果に終わってしまい、残念。それがいいと思う人もいれば、はっきりとしたエンディングがほしいと思う人もいるかも。全体的にミュージカル仕立てになっているが、やはりジャッキーの歌声は別格で、映画をきりっと引き立たせている。(2009/12/14)
002. おくりびと / Departures (2008/JPN) ★★★
cast : 本木雅弘, 山崎努, 余貴美子, 広末涼子, 笹野高史
staff : 滝田洋二 (監督), 久石譲 (音楽)
もともとは、主演の本木雅弘が読んだ『納棺夫日記』(青木新門著)がきっかけらしい。10年以上前にこの本に感動を受けたらしく、映画化を試みたが、残念ながら青木氏から映画化の許可を得ることはなかったそうな。この映画はタイトルを変え、小説とは別物という形でリリース。小説は読んでいないし、原作ではないので、話の内容は違うかと思うが、それでもきっかけとなったこの小説、かなり気になる。映画のほうはシリアスな中にもユーモアがあふれており、またチェロで奏でられるテーマ曲がまたいい。チェロの音は、バイオリンのような歌声の感覚とは違い、もっと魂に響く音で、何とも人間くさい音を出している。主演の本木雅弘はもちろんのこと、山崎努と余貴美子の役どころもしっかりと抑えていて、すばらしいキャスティングに恵まれた作品。広末だけ・・・ちょっと浮いているというかなんというか。。。映画に華は添えているのだが、演技力ではどうもねぇ。でもファンにはうれしい映画でしょう。全体的に楽しめた作品。こういう日本独特の文化や風景を描きながら、物語が進行される映画は、特に大好き。ぜひどんどん海外に進出していってほしい。(2009/06/21)
001. 東京ソナタ / Tokyo Sonata (2008/JPN) ★★★
cast : 香川照之, 小泉今日子, 小柳友, 井之脇海
staff : 黒沢清 (監督)
久しぶりに日本映画を見た。日本映画にありがちな、サイレントの使い方、間の取り方など、それほど新鮮ではないテクなのかもしれないが、久しぶりに見るせいもあり、また海外生活が続いたせいもあってか、妙に新鮮に感じる。また、リストラされたサラリーマンたちが、妻に言うことが出来ずに公園で一日を過ごし、仕事を続けているふりをするというような状況、これは海外の感覚からすると、非常に不思議な文化と感じられるかも。そんな中、ラストに流れるドビュッシーが何ともやさしく、ほろりと涙をそそう。静かな時の流れがとても有意義に描かれていて、ある家庭の一面を描いた作品。井之脇海くんの演技がとてもすばらしい!(2009/05/15)